【バレリー/意外な結末】
バレリーは、ビル投資会社のL.A.支社(某ビルの320号室)へやって来たが、デレク曰く「L.A.に支社を置くことなって間もなくて、ここは仮のオフィスなのだ」と狭くて何もないオフィスを指して言った。
バレリーは、L.A.へ滞在中のビルに会いたいと言うが、デレクから「いまは新しいオフィスを探しにロデオ・ドライブへ外出中なので、今夜3人でディナーをしよう」と提案されて、喜んで誘いを受けた。バレリーは、ビル・テイラーがL.A.に来ている事を、クレアから聞いて知っていた。
さっそく本題へ話しを進めるデレク曰く、「ビルは食事の席が支払いの場になるのを嫌うので、その前に支払いを済ませてしまいたい。」とのこと。しかし、深夜クラブの売却代金が口座に入金されるのは夕方なので、済み次第すぐに小切手を持参するとバレリーが言うと、テレクは「4時には打ち合わせが終わるので、その後に会いましょう!」と提案し、バレリーもそれに賛成した。
約束の場所で落ち合ったバレリーとデレク。ビルがディナーに来られなくなったと聞いたバレリーは、ビルに一度も会わずに資金を渡すのは出来ないと言うが、デレクから「自分は仕事の全てを任せられているが、それについてはケリーから何も聞かされてないのか?」と訊ねられて、実はケリーとはあまり親しい仲ではないと白状した。投資はケリーを苦しめる為で、ビルとも親しくなるのが目的だと知ったテレクは、バレリーを軽く見られないようにと、二人が友人関係にある事は言っていないと告げた。
バレリーは10万ドルの小切手をデレクに渡し、デレクは「ビルに会う確実な方法は直接電話することだ!」と忠告した。
バレリーは、ビルの投資会社と契約を交わすことが出来たお礼にと、ビルが宿泊する部屋へ花を届けさせた。早速ビルから電話を受けたバレリーは、自分はケリーとは親友で、投資会社の事もケリーから聞いたと話した。ビルが今夜ケリーと食事をすることをクレアから聞いて知っていたバレリーは、自分も早くビルに会いたいが、ケリーとの約束はキャンセルできないでしょう言ってみせた。ビルは、ケリーとの約束の前にビジネスの話しを済ませて、その後ケリーと合流して食事をしようと提案した。まさにバレリーに思惑通り。
初対面のバレリーとビル。投資した資金を元に、別のビジネスを興そうと思っていると話すバレリーに、自社ではベンチャー企業への投資に力を入れていると言うビル。二人の会話は弾んだが、バレリーの口から「デレク」という名を聞いたビルは、なぜデレクを知っているのかと質問した。しかし、二人に気付いたケリーがやって来て、その話しは中断された。
ここで投資の話しをしていると告げるバレリーと、思わぬツーショットに驚くケリー。ケリーは3人で食事をしようと誘われたが、何も言わずにその場から去り、ビルも「後で電話をする」とバレリーに言い残して、ケリーの後を追って行ってしまった。
翌朝。バレリーは、これまでの悪行に天罰が下ることも知らずに、ビルに呼び出されたラウンジへやって来た。 なんと、デレクは顧客の資金を使い込んで、3カ月前からビル投資会社の社員ではなくなっていたのだ。自分の全財産10万ドルを渡した相手が、言葉巧みにお金を引き出すと、姿をくらます詐欺師だとの事実を目の前にしたバレリーは、「まさか自分が騙されるなんて」とショックから立ち直ることが出来なかった。
【ケリー/妊娠と意外な結果】
産婦人科で検査を受ける予定だったケリーだが、生理が来たので妊娠は勘違いだったようだとブランドンに報告した。ブランドンは安心する反面、内心ガッカリもしていた。
ケリーには、さらに嬉しいニュースがあった。父ビルが近くに来ているので、今までのわだかまりを解消できたら...と、一緒にディナーへ出かける事になったのだ。こんなハッピーな出来事は、誰にも邪魔はさせない!と思うケリーだった。
妊娠の心配がなくなったケリーは、ピルを処方してもらう為に、産婦人科へやって来た。ところが、ケリーの妊娠検査は陽性で、生理だと思っていたのは「流産」だったと聞いて驚いた。その話を聞いたブランドンは、「先日は子供を持つ事は考えられないと言っていたが、いつの日かケリーと大家族を持ちたいと思っている」と、励ましの意味も含めて言った。ところが、ケリーはそんな約束は出来ないと言う。超音波検査の結果、卵管と卵巣に異常があることが分かり、不妊症の疑いがあると、医師から宣告されたのだ。
【スティーブ/自立】
[ピーチピット]大事な話しがある...と、スティーブを呼びだした父ラッシュ。ところが、大事な用とは「同窓生に贈られるコンドル賞に自分が選ばれるかをクレアから聞き出せないか?」という事だった。聞きだすのは構わないが、大事な話しとは自分の事かと思っていた...と呟くスティーブに、ラッシュは卒業祝いだというプレゼントを指し出した。スティーブは喜んで包みを開けたが、その中身はビル・ゲイツとアイアコッカの伝記本だった。ラッシュは、「これからはお前も自立した立派な大人だ。自力で地位を築いた実業家の本を読めば、勇気づけられるだろう」と愛ある忠告をするが、親を頼りにするなと言われたスティーブのショックは大きかった。
[キャンパス]アーノルド総長がソルボンヌ大学の教授をすることになり、来期からパリへ行くことになった。クレアはその事をスティーブに話し、自分にも一緒に来て欲しいと言われたと告げた。クレアは、軽く聞かれただけで返事はしていないと言うが、パパを一人にしたくもないし...との思いもあった。スティーブは、そうなれば別れの言葉を言われるのは自分の方だ!と、さらにショックを受けた。
スティーブが企画した「酷評大会」が、CUの広場でで行なわれた。酷評大会とは相手をこき下ろす大会で、もちろんユーモアを含んだ大会である。スティーブは優秀学生賞を受賞したブランドンを相手に選び、ブランドンもスティーブを酷評する事になった。
スティーブ>ブランドン:優秀学生賞の受賞者にして、ドライヤー奨学生、元コンドル紙のコラムニスト、そして学生議会の議長まで勤めた超ムカツキの完ぺき人間。もしも俺達も完ぺきだったら...こいつは凡人でしょ。 俺は代わりに不合格を取り、好きだった女を譲り、茨の人生を歩んだんだ。お前は友達に関しても完ぺきな男を選んだ。ずっとお前を引き立ててきたんだから、お礼をしてもらおうかな?上院議員になったら、最低賃金を上げてくれ!ブランドンは、冗談のつもりだったとスティーブにフォローをいれるが、スティーブは「よくも自分をダシにしたな!」と怒っていた。スティーブは帰ろうとするブランドンを追ったが、過って噴水の中へ落ちてしまい、周りにいた学生から笑われてしまった。それに気付いたブランドンは、スティーブを助けようと手を差し伸べるたが、「帰ろうとしてたんじゃないのかっ-_-;;」と言われて、そのまま立ち去った。クレアも助けにやってきたが、「もう誰の手も借りない」と、スティーブは一人で立ち上がろうとするが、なかなか立ち上がることができなかった。ブランドン>スティーブ:さっきスティーブが言った最低賃金には、父親からの小遣いや信託資金は含まれていません。それに、彼は一年おきに父親から新車を買ってもらっても、自分は恵まれない人間だと思っているんです。スティーブ君にとって苦労とは便座シートを下ろすことで、責任や義務を避け、いかに楽して暮らすかということですが、そういう所がまた彼の魅力であり、彼ほど恵まれた人間は他にいません。
翌朝、コンドル賞に選ばれたラッシュが、喜び勇んで報告しにやって来た。スティーブは「子供を見捨てる事が親のすることか?」と、ラッシュを責めるが、ラッシュは子供をを大学へ進学させる親の義務は果たしたと反論。そして、将来の事は落ち着いて考えるようにアドバイスし、新入社員の面接で忙しいからと、早々にスティーブの部屋を引き上げた。
キッチンへ降りていったスティーブは、ラッシュを部屋へ通したブランドンを無神経すぎると非難し、さらに「ブランドンは成績も、女も、将来も何でも手にしている」と言い出した。スティーブが、ミネソタ出身のブランドンの方が要領よく生きてると思っていると知ったブランドンは、「自分には失敗しても助けてくれる人は誰もいない...だから、スティーブのように父親を頼らないでやったおかげなんだ!」と反論した。しかし、とても不安だけど支えてくれる友達がいる!と、スティーブが自分の大切な友達で、卒業しても自分達の友情は変わらない事を告げ、それを聞いたスティーブも微笑んだ。
そんなスティーブに、「パリへは行かない!」という、嬉しいニュースを持ったクレアがやって来た。スティーブは、卒業後の人生設計を立てるにも、どうしたらいいものか...と悩んでいたが、クレアが一緒に考えてくれることになり、仲直りすることが出来た。
【ドナ/才能、可能性、そして自信】
1時間後に行なわれるラングリー教授の試験に、自分の卒業がかかっているドナ(ことの経過はこちら)。その試験勉強の最中、「いま住んでいるハリウッド・ヒルズのアパートの契約が切れるので、2人でアパートを借りて一緒に住まないか?」とデビッドに言われるが、今そんな事を言われても困る!と、全く相手にしなかった。デビッドは怒ってその場から去り、ドナは勉強を続けた。
試験会場へやって来たドナは、ラングリー教授の言った「成績評価の75%はテストの結果だ」という言葉でパニックを起こし、緊張のあまり思わず席を立ってしたドナは、そのまま試験会場を退出してしまった。
なぜテストを受けずに教室を飛び出てしまったのか....自分でも分からないというドナに、デビッドは「ワザと受けなかったのでは?卒業できなければ、一緒に暮らそうという話しも断りやすいだろう」と、自分とステップに進むのが嫌だとしか思えないと言い出した。
ドナは、合格点を取る自信があるので追試を受けさせて欲しいとラングリー教授に頼み込み、明朝9時、追試を受けるチャンスを得た。
その夜、デビッドのアパートへやって来たドナは、「なぜ試験を受けなかったのか...それは前へ進むのが急に恐くなったからだ」と告げた。デビッドもドナの気持ちを理解し、二人はお互いの気持ちを確認し合った。
翌朝、追試を受けるドナ。設問に対する答えを3つ述べよと言われたが、どうしても最後の1つだけが思い出せず、10秒のうちに答えるよう再度言われた。それでも答えられないドナは、一生懸命に勉強したのに答えられないなんて...と呟いた。しかし、それは正解であった。最初から答えは2つしかなく、ラングリー教授は、誤った情報に惑わされないかどうか試したかったと告げた。ドナは、いつも自分だけ厳しくされることに納得が行かず、ついにその思いをラングリー教授へぶつけた。すると、思いも寄らぬ答えが返ってきて、ドナを感激させた。
ラングリー教授曰く「特にドナに厳しい態度をとったのは、間違いなくドナがファッション業界で成功できると思っているから。ドナには才能と可能性がある。必要な条件は揃っていが、足りないものは自信...その為には、次のステップに進むことを恐れないようにすべきだ。」という。
ドナは、テストに見事合格した。ラングリー教授は、自分がドナを信じたように、ドナも自分の才能を信じる事だとアドバイスし、ドナはお礼を言って抱きあった。