Episode Guide

07-29:悲しい母の日
(Mother's Day,1997/5/7,1997/11/19,1999/6/26)

【ケリー/妊娠発覚】
[ビーチアパート]6日以上も生理が遅れているケリーは、「もしや妊娠したのでは...」と心配になり、そのことをドナに打ち明けた。ケリーはいつもは避妊するし、排卵日の前後は避けていたが、たった一度だけ避妊しなかった事があったという。ドナは、ジミーの死(ジミーはエイズで亡くなった)でいろいろ学んだはずなのにと驚くが、ケリーもブランドンもエイズ検査では陰性だったので安心していたらしい。たった一度の避妊しない性行為が、ケリーをとてつも無く不安にさせた。

自分の代わりに、ドナに大学の売店で妊娠チェッカーを買ってもらったケリーは、一緒に図書館へ行く予定だったブランドンに電話して、すぐビーチアパートへ来て欲しいと頼んだ。
妊娠していると分かったら取り乱してしまうかも...というケリーに、ドナは「その気持ちよぉくわかるって言ってあげられなくて残念」と謝るが、ケリーは、こんな気持ちはわからない方が幸せだし、結婚するまでバージンでいるという信念を持ち続け、これまでもチャンスがありながら断ってきたドナの方が、よっぽど勇気があって偉いと言った。

深刻そうなケリーを心配して、ブランドンもすぐに飛んできたが、ドナに理由を聞いても「本人から直接聞いて」の一点張り。そこへ強張った表情のケリーがトイレから出てきた。ドナが席を外して二人きりになったケリーとブランドン。ケリーの口から妊娠してしまったと聞いたブランドンは、「ケリー自身が重病なのかと心配したので安心した。」と答えた。予約の都合上月曜まで検査してもらえないケリーは、「今きちんと話しあっておかなければ...」とブランドンに言うが、ブランドンは「ちゃんとお医者さんに見てもらって、確実な判定が出てから考えればいい。」と言ってケリーを抱きしめた。

ブランドンとケリーは、海岸を歩きながら話した。

ブ:
アンドレアとジェシーも上手くやっていた。
ケ:
パパになりたい?今が人生で一番大切な時だから、よく考えて。
ブ:
わからない...でも、楽しみよりも、時には誰かを何かを大事にすべき時もあるかもしれない。ジャッキーさんも...
ケ:
ママはアーインを産んだけど、中絶も経験している。とても辛かったみたいだけど、間違いではなかったと...
ブ:
じゃ、産むのは間違いだと?
ケ:
今はそういう時期じゃないと思う
ブ:
そういう時期っていつなんだい?産む道があることも忘れては駄目さ。
ケ:
もし中絶を選んだらどうなるの?私たちはおしまい?
[深夜クラブ-Live]
「モニカ」のライブへやってきたケリーとブランドン。ライブが始まっても今いち乗れないケリーは、同じくライブを見に来たジャッキーから「顔色が悪いが大丈夫か?」と言われ、せっかくの母の日にはバッド・ニュースだが...と、二人だけで話がしたいと言って化粧室へ向かった。ケリーの妊娠を知ったジャッキーは、自分も中絶経験があるので何もアドバイスできないし、ケリーが望んでもいない妊娠をするなんて...とショックを受けていた。それを聞いたケリーは、一人でなんとかするよう考えるからと化粧室を出てたが、後を追ったジャッキーから「どんな決心をしようと応援したい。誤解のないよう言っておくが、ケリーは自分が望んで妊娠した子供よ」と言われ、安心したケリーはジャッキーと抱き合った。

ケリーとブランドンを二人きりにするために、ジャッキーは席へ戻らずP.P.A.Dを後にした。ケリーが化粧室から戻ると、ブランドンはジャッキーがどんなアドバイスをしてくれたかを尋ねた。ケリーは、「自分で...じゃなくて自分たちで考えなさい」と言われたと答えたが、それを聞いたブランドンは、「違う...これは自分で決めることさ」と告げた。そして、早く帰って眠りたいというケリーに、それは誰のベッドでかとブランドンが尋ねると、ケリーは「自分のベッドで」と答えた。

[カーサ・ウォルシュ]翌日の晩、一人では寂しすぎるから...と、ブランドンの部屋へ泊まりに来たたケリー。ブランドンは「ケリーが答えをどちらに決めても、自分はそばにいて応援する」と言い、ケリーは「ブランドンがそう言ってくれるし、みんなも何があっても味方だと言ってくれるけど、どうしたらいいかわからないの!」と言った。そして、一人で結論を出すのは無理だというケリーに、ブランドンは「でも、これは君は決めなきゃ...君の体だから」と言うだけだった。「二人の赤ちゃんよ!あなたの本当の気持ちが聞きたいの」と、ケリーから聞かれたブランドンは、「22歳でパパになる自信はまだないが、自分達が人生最大の過ちを犯した事を、42歳になってからは後悔はしたくない」と答えた。ケリーの気持ちも、自分達は若いし、子供ならこの先何人でも産むことができるというものだった。そして、「こんなにもブランドンを愛していなければ悩まないのに・・・と、中絶したら辛いだろうけど、今赤ちゃんを産むワケには行かないのよ」と、ケリーは結論を出した。

【バレリー、デビッド/投資資金の調達・その作戦】
[ピーチピット]デレクから「君の資産は1万ドル程度だろう。投資するなら最低10万ドルが必要だ!」と言われてしまったバレリー。キャッシュがモノを言う世界なのだ。投資を依頼してきたのはバレリーの方なので、自分としても無理強いはしたくないとデレクは言うが、バレリーは何が何でも投資がしたい。バレリーは投資するお金を作るため、深夜クラブの自分の持ち分を買ってくれる人がいるか考えるが、「デビッド君は?買う気にさせる方法は、よく考えればあるだろう」と言われ、デビッドにそれとなく切りだしてみる事にした。

[深夜クラブ]バレリーは作戦その1として、「モニカ」を迎えるデビッドの仕事振りを褒めて、自分はクラブには要らないかも...的なニュアンスの言葉をかけた。デビッドは、何か裏でもあるのか?と褒めるバレリーに驚くが、バレリーは「良くやってくれてるって言いたいだけよ」と言って去った。
バレリーの作戦その2。バレリーは、自分たちは別れてしまったが、未来はどうなるかわからない。だから今を楽しもうと甘い声で迫った。さらに、いつも自分はデビッドを想っている...大好きなの!とキスしようと顔を近付けたが、デビッドは「やめろよ!」とバレリーを払いのけた。その途端バレリーは態度を急変させ、「ドナが相変わらずだから寂しいと思って...それとも最近は満足してるわけ?」と言った。デビッドは何も言わずに、険しい表情で深夜クラブから出ていった。
しかし、それはバレリーの計画どおりの展開だった。バレリーは早速デレクへ電話して、デビッドに店を買わせる方法を思い付いたので、その前祝いをしようと深夜クラブへ誘った。

[深夜クラブ-Live]ところが、来ないはずのケリーが「モニカ」のライブを見るために、P.P.A.Dへ来てしまった。バレリーは、デレクがケリーとバッタリご対面になるのはマズいと思い、「チケットは売り切れで中へは入れない」とデレクに言うよう係員に指示した。しかし、デレクはチップを握らせて中へ入ってきてしまった。ケリーにも会いたいというデレクに困ったバレリーは、ケリーは背が高くて黒髪だと嘘を言って、すれ違ったケリーにデタラメの名前(シェリー)と声をかけて誤魔化した。言われたケリーは???だったが、あまり気には留めなかった。

ライブの最中、デビッドはドナを呼び出して、バレリーにキスされそうになった事を正直に話した。

ド:
信じられない!(軽蔑の眼差し)
デ:
不愉快でどうしていいか分からないから相談したのに、そういうならどうでもいい
ド:
悪いのは私だわ、あなたにセックスのチャンスも与えないでおいて、他の人と寝ないでとは言えないわよね
デ:
もう君以外の誰とも寝る気はないし、これはセックスじゃなくてバレリーの問題だ。パートナーだけに厄介なんだ。
ド:
もうパートナーを解消したら?
デ:
自分もここのオーナーで、半分は自分の物だ。そう簡単に他のクラブへは行けない。
ド:
・・・やっぱり終わって無かったのねっ!どこかで心配していたの、バレリーはデビッドを諦めていないと。次に迫られたら断れずに、二人の関係はクラブ経営のパートナーだけではなくなるわね。二人の関係はデビッド自身で解決して。
[カーサ・ウォルシュ]翌朝、デビッドはバレリーを訪ねて、バレリーに「深夜クラブを売る...値段を決めてくれ!君とはやって行けない」と言い出した。しかし、バレリーはすかさず「他の何よりもクラブが大事だし、全てが好きでしょう?満員の客、音楽、夜更かし...毎晩刺激があるから、今はセックスなしでも平気なのよ!」と反撃に出た。次に、バレリーは急に声のトーンを落として、「デビッドがドナに夢中だから一緒に働くのが辛いのよ。自分が深夜クラブを売るわ」と言いだした。デビッドは契約書をバレリーに頼むと、「君はクビだ」と言って部屋を出ていった。バレリーの作戦は成功した。

デビッドは、深夜クラブをバレリーから買い取ることにしたとドナに報告した。資金は銀行から借りる他、それでも足りなければメルに頼んでみるという。それを聞いたドナも喜んだ。

[深夜クラブ]その頃バレリーは、クラブをデビッドに売ることが出来たとデレク報告していた。デレクによれば、ビルには彼がミラノの出張から戻り次第会えるらしい。「莫大なお金を稼げる...すぐにお金持ちになれますとも!」と言われたバレリーは、"新たな出発"と"輝かしい未来"にシャンペンで乾杯した。

【ドナ】
[ピーチピット]カウンターでデビッドと長い長いキスをしていたドナは、その姿をラングリー教授に目撃され、1週間後に迫る最終試験に卒業が掛かっているのなら(ことの経過はこちら)、少しは優先順位を考えたほうが良い!と、言われてしまった。焦ったドナは「落ち着いていられない!」と、早速ビーチアパートへ戻って行った。

【クレア/悲しい母の日】
サマンサが総長を振って以来、スティーブとクレアの関係も悲惨そのもの。
スティーブは、ママが死んで以来一年で一番最悪な母の日を過ごすのが辛く、ママを忘れようとしても忘れられないクレアを励まそうと、明日の母の日にはドライブへ出かけて、一緒に海沿いを走ろうと誘った。しかし、クレアは「人が死について話しをしているのに、ドライブすれば忘れるって何よっ!」と、スティーブを避難し続けた。スティーブはクレアと仲直りしようと必至なのに、突っ掛かってくるのはクレアの方だった。スティーブは「責めるのではなく、何もかも任せろ!」とガツンと言って、クレアもドライブへ行くことを許可した。

ドライブは明日の予定だったが、すぐに行くことにしたスティーブとクレア。クレアはドライブですっかりご機嫌を取り戻した。スティーブは、もう一つアドバイスがあると言って、明日はクレアがどんなにママを好きだったかを知っているパパと一緒に過ごしたら?と勧めた。しかしクレア曰く、パパもママの死を乗り越えていないという。ママが死んで以来、アルバムも何もかも仕舞い込んでいるというのだ。スティーブは、それならばクレアがパパを励ましてあげればいいと言うが、クレアには出来ないという。そんなやり取りの末、結局サマンサの事が出てきて喧嘩となってしまったスティーブとクレアだが、スティーブは絶対に喧嘩はしない!と、乗り切る為の手段を考えに考えた。

「モニカ」のライブにやって来たクレアは、途中で帰ると言いだした。スティーブは自分が送っていくと何度も言ったが、クレアは「月曜までにはちゃんと元気になるから」と言って、タクシーを拾って一人で帰ってしまった。それが二人のためだとう。

[ビーチアパート]翌朝、朝一番でクレアの実家へ寄ってきたというスティーブが、大きな紙袋を持ってクレアを訪ねた。紙袋の中身は、ママが死んでから封印されたと思っていたアルバムだった。アーノルドはママが死んでから、毎晩このアルバムを開いては、写真の中のママと会話していたのだという。その真実を知ったクレアに、スティーブは「パパさんがママさんの話しをしたがらないというのも、ただの思い込みだったんだ。パパさんは既にママさんの死を乗り越えている」と告げた。そして、涙を流しながら「ママに会いたいのにもういない」と言うクレアを、アルバムの中のママに話しかければ、天国から頑張れと応援してくれるに違いない!と元気づけた。そしてクレアは、スティーブと一書に、アルバムに綴じられたママと赤ん坊の頃の自分の写真を見ることにした。


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