Episode Guide

07-22:愛が与えた勇気
(A Ripe Young Age,1997/3/5,1997/10/1,1999/5/8)

【バレリー&ロブ】
P.P.A.D.ではプライベート・パーティが開かれていた。
タランティーノ監督のゲストだと名乗る男性ロブ・アンドリューズは、招待者リストに名前が掲載されていないと、P.P.A.D.のドアマンに入場を拒否されていた。そこへやってきたバレリーが「別に来たくて来たわけじゃないんだ」と言って去っていくロブを追うが、ロブは「監督と会うことはマネージャーが勝手に決めたことだからいいんだ」と言って車へと戻ってしまった。バレリーは、近くいにいたカメラマンから、ロブ・アンドリースは"売りだし中の新人俳優で、ジェームス・ディーンの再来と言われている!"と聞いて微笑んだ。

翌日、コネを利用してロブの電話番号を聞き出したバレリーは、夕べのお詫びに今後はP.P.A.D.を顔パスにすると約束するが、ロブはクラブ通いに興味がなかった。ロブは、夕食を一緒にと誘うバレリーを、デビュー映画(来月公開の"アダムス・チルドレン")のアフレコをしているスタジオ(LASER PACIFIC-MEDIA CORPORATION)に誘った。
収録の終わりギリギリに到着したバレリーは、ロブの仕事ぶりをガラス越しに眺めていた。二人はランチを取るために外へ出た。ロブは、「インディアナ・ポリスに映画のロケ隊がやって来て、大工だった自分ははセットを作る仕事をしていた。撮影を見ていたらエキストラで出演することになり、どういうわけか監督に気にいられてセリフをもらった。」と、自分が映画デビューするに至った話しをバレリーにした。バレリーは、「スタジオで見たキスシーンを見た限りでは、もう何年もやっている感じがするわ」と言い、大勢の前でキスするのはどんな感じがするか聞いた。キスシーンの前に音楽を思い浮かべるようアドバイスされたロブは、なぜかロッキーのテーマが浮かんでしまったと笑いながら答えると、、バレリーは「よく言うじゃない?素人が一回しかできないことを、何度もこなせるのがプロだってね!」と、ロブにキスをした。そして、「積極的だな」と言うロブに、「これは演技よ」と笑って答えた。

ロブは3週間前にL.A.に来たばかりで、今はホテル住まいをしていた。バレリーは、ロブが希望するようなガレージ付きの家を探す手伝いをすることにした。ガレージには車ではなく大工道具を置きたいらしい。バレリーは早速希望どおりの物件を探し、気に入ったロブは18時からのマネージャーとの食事をキャンセルするので、一緒に引越祝いをしようとバレリーを誘った。
ロブが「L.A.に来てから落ち着かないんだ。俺が住む世界じゃない...。人も信じられなくなったし、みんなに利用されてるって気がするんだ。だから信用できる味方が欲しい...。」と言うと、バレリーは「私がいるわ」と言ってキスをした。

【ケリー】
プライベート・テラスの椅子で眠っている少年を見つけたケリー。その少年は「ママがビーチに迎えに来てくれる事になっていたのに来なかった」と、一晩をテラスで過ごしたらしい。名前はジョーイ。ケリーはジョーイを食事に誘い、その後で家に電話すればいいと言って、家の中へ招き入れた。
ジョーイは、家に電話をかけても、誰も出ないと言う。ケリーはジョーイが家出してきたのでは??と勘付いており、そこへ帰ってきたクレアからも「警察へ電話しな」と言われた。ジョーイが「今日もビーチで待っていれば必ず迎えに来てくれるよぉ...心配なら僕と一緒にビーチに来れば?」と言うと、ケリーも「今ごろ探してるかもね」と一緒にビーチへ着いていくことにした。何時までたってもお母さんは来ない上、引っ越したばかりで住所も電話番号もわからないと言うので、ケリーはミルクシェイクを御馳走する代わりに全部話してねと、ジョーイをピーチピットへ連れて行き、ジョーイは警察へは電話しないでと、自分は家出して来たことを白状した。

ビーチアパートへ戻ったケリーは、ジョーイがシャワーを浴びている最中、ジョーイのリュックサックを勝手に開けて身元の分かるようなものを探していた。しかし、手掛かりになりそうなものは、乗り継いできたバスのチケットくらいしかなかった。
夜も更けて、市の福祉課のチャック・ブラントがビーチアパートへやって来た。ケリーは気がとがめたが、警察へ連絡したのだった。それを知ったジョーイはケリーを裏切り者と罵り、チャックに連れられて出ていってしまったが、ケリーも傷ついていた。

翌朝、福祉課のチャック・ブラントがやってきた。ジョーイが保護施設を抜け出してしまい、身元の手掛かりを得るチャンスを逃してしまったと、何か知らないか聞きに来たのだ。ケリーは、こんな事になるなら泊めてあげればよかった!と言うが、チャックは「気持ちはわかるが、君の判断は間違っていない」と言って、ジョーイが戻ったら連絡するよう頼んで帰っていった。

【ドナ】
ドナはパパ方のお祖母ちゃんの訪ねるため、デビッドの運転でシアトルへ向かっていた。ドナのお祖父ちゃん(ジョン)が第二次大戦の時にパイロットで戦死したことがあって、それ以来お祖母ちゃんは飛行機が嫌い。ドナは、お祖父ちゃんの話題はタブーとなっているので話題にしないよう頼み、デビッドは「これ以上マーティン家に敵を作りたくないしね!」と、お祖父ちゃんの事は口に出さないと約束した。

お祖母ちゃんはドナとデビッドを歓迎し、デビッドがお祖父ちゃんの若い頃ににソックリだと言って、暖炉に飾られたお祖父ちゃんの写真を見せた。その写真は、確かにデビッドにソックリ...ドナもお祖母ちゃんの若い頃にソックリだった。3人は焼きたてのジンジャー・クッキーを食べながら、ゆっくりと話すことにした。お祖母ちゃんの前ではお祖父ちゃんの話しはタブーだったはずだが、あまりにデビッドがソックリなので、お祖母ちゃんも話す気になったのだろうとドナは言った。

1941年11月6日土曜日、慰問協会主催のパーティで知り合ったお祖父ちゃんとお祖母ちゃん。お祖母ちゃんは一目で恋に墜ちたが、翌日から世界は一変してしまった。翌日には真珠湾攻撃が始まり、1週間後、二人は周りの両親を押し切って結婚した。二人は早すぎると分かっていたが、時間がないことも分かっていた。
結婚して2ケ月、お祖父ちゃんは戦地へと向かうことになった。見送りに来たお祖母ちゃんは、「2人で待ってるから」と、赤ちゃんが出来たことを報告した。そして、「このネックレスがあなたを守ってくれるわ」と、自分がしていた十字架のネックレスをお祖父ちゃんに渡した。お祖父ちゃんはお祖母ちゃんに別れのキスをして旅立ち、それがお祖父ちゃんの姿を見た最後だった。しかし、その時点でそうなる予感はしていたという。

今日の宿であるモーテルにやって来たドナとデビッドは、「よかったら持って行って。読めばお祖父ちゃんの人柄が分かるわ」と、お祖母ちゃんから預かったお祖父ちゃんから手紙や写真を読み始めた。「二人の両親の協力を得て、ジョニー(子供)も元気に育っています」という、お祖母ちゃんがお祖父ちゃんに宛てた手紙もあった。また、副操縦士だった人からの手紙を見つけたデビッドは、それをドナに読んでやった。  マーティン様 1943年4月4日の事をお伝えしようと思い、ペンを取りました。爆撃機を率いる隊長として、マーティン隊員の勇気と責任感があったからこそ、私達隊員は一命を取り留めたのです。慰めにならならないでしょうが、大尉は最期までご立派でした。
アントワープを飛行中、我々は機体に攻撃を受けましたが、大尉は重傷を追いながらもイギリスに引き返しました。そして、我々を機内から出した後、間もなく息を引き取られました。引き返せたのは奇跡としか思えませんが、大尉は十字架のネックレスを握り締めていたそうです。敬意をこめて ラルフ・ハーザック中尉

ドナはデビッドが眠った後も、一人で手紙を読み続けた。その手紙には、二人が始めて結ばれた夜のこと、周りがどう思ってても自分達は間違っていないという気持ち、自分の身になにかあったら、別に人生を歩んで欲しいと書かれていた。

翌朝、ドナとデビッドは手紙を返しに来た。お祖母ちゃんは「愛はいつだって予測のつかないもの。なかなか当人同士の思い通りにはいかないし、親の期待通りにはいかないわ...。短い結婚生活だったけど、一生分の愛をくれたから、淋しいと思ったことは一度もない。いつだって愛を感じない日はなかった。」と二人に言い、ドナがいつも身に付けているネックレスは、お祖母ちゃんがお祖父ちゃんにあげた十字架のネックレスであることを告げた。ドナはそのネックレスをくれたフェリースは何も言っていなかったと驚いた。お祖母ちゃんは「勇気を与えてくれればいいけど」と言って、二人を見送った。
これまで、ドナにとって"両親を敬って良い行いをしなさい"という印だったが、お祖母ちゃんの話しを聞いた今、"何がいいか悪いかを決めるのは自分だ"という印となった...お祖母ちゃんが教えてくれたのだ。

【スティーブ】
スティーブはマーケティングの提出課題で、月曜までにコマーシャルビデオを作らなければならなかった。そこで、土曜日で放送のないキャンパステレビのスタジオを使わせて欲しい...と、ブランドンに鍵を貸してくれるよう頼むが断られてしまう。しかし、朝食の支度をして頼み込みスティーブに負けたブランドンは、トレイシーとのデートがあるので7時までならOKと、スティーブのビデオ製作に付き合うことになった。

スティーブは「サンダーシャイン」と名付けた洗剤の通販番組を作ろうと、スタジオで小道具の準備をしていた。クレアは、実物を使った方がいい!と、スティーブが用意した缶の中に本物の洗剤を入れてやった。スティーブが自分で書いた台本を読み上げた途端、トレイシーは笑いが込み上げ、ブランドンは「素晴らしい」と言いながら顔は笑っていなかった。
本番が始まり、クレアがアシスタント役を演じていた。ところが、雑巾でテーブルを拭いて見せるクレアの様子がおかしい! なんと、雑巾がテーブルにくっつき、雑巾がクレアの手についてしまたのだ。ネバァ〜っと強力にくっついてしまったのは、洗剤のカメラ写りをよくするために、スティーブが変なものを混ぜてしまったからだった。それはロッカーにあった接着剤だったことが判明。スティーブはブランドンにカットと命じるが、、「普段はここに一緒にいられることはないから、そう悪い事はないわ...」とトレイシーと調整室でいちゃついてて気付かなかった。

出来上がったビデオを観賞するブランドンは、「テレビショッピングというよりコントだね。ハッキリ言って最悪」と批評した。雑巾とクレアの手とテーブルがくっついてしまった「サンダーシャイン」は、商品名を「サンダースティック」に変更してあった。クレアは「頑張ったもん。お祝いしようよ」と、スティーブをキッチンへ連れていった。ブランドンとトレイシーは、日曜の午後に何をしよう...と考え、昨日の続きをしようと、誰もいないスタジオへと出かけていった。


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